音とは
「そこからかよっ」と突っ込みが入りそうですが、ここからやります。
何事においても本質って大事だと思うんですよね。それを知ってればブレないというか、周りの人が言うことに対して、自分なりの解釈ができて意見が持てると思うんです。
たとえば、アンプシミュレータのレイテンシってよく話題になるじゃないですか。私は、自分が気にならなければ問題ない派なんです。だって、音速ってたかだか340m/sしかない訳ですよ。ということは、もしアンプが全くレイテンシーがない状態だったとして、アンプから演者が1m離れてただけで3msecくらいずれるんです。なので、10msec以下のレイテンシなんて気にしてもしょうがないと思います。広いステージでちょっとアンプやモニタから離れれば、それ以上のレイテンシで演奏することになるんですよ。
ということで、話はずれましたが、ここから本題。
音とは
高校の物理で習う通り、音というのは空気の振動です。で、この振動が鼓膜を振動させて人間は音を感じることができるというわけ。
振動とは、何かが震えている状態なんだけど、それを表すには2つの要素がある。*1
一つは1秒間に震える回数(=周波数)で、もう一つが振れ幅(振幅)。
周波数が大きくなればなるほど、音は高くなります。振幅が大きくなればなるほど音は大きくなります。
ギターという楽器は、弦が振動して、その振動が空気を振るわせることで音を出す楽器です。弦の振れ幅は、強い力で弦を弾けばそれだけ大きくなるので音も大きくなるのは直感的に理解できるよね。
周波数の方は張力(弦を引っ張る力)が強くなるほど高く、弦の長さ(震える部分の弦の長さ)が短くなるほど高くなります。
なので、ペグを回して弦を引っ張るほど音が高くなるし、フレットを押さえて、弦の振動する部分を短くしてやるほど音が高くなるというわけ。
周波数とチューニング
現代では、普通440Hz(ヘルツ*2)という振動数の音をAという音に決めています。まぁ、何かしら基準がないといろいろと不便なのでこういう決めごとがある訳なんですが、決まるまでにはいろいろと紆余曲折があったようです。その辺を詳しく知りたい方は別途調べてみてください。*3
チューナーの機種によっては、基準を440Hzから変更できるものもあるので、自分の使っている機種がそのようなものの場合、ちゃんと440Hzになってるか確認した方がいいかも。気づかないうちにずれてるとか最悪です。
先ほど周波数は弦の振動する部分の長さが短くなればなるほど大きくなって音も高くなると書きましたが、長さが丁度半分になると周波数は倍になって音は1オクターブ上がります。
ギターでいうと12フレットが丁度半分の位置になるはずで、これがずれているといわゆるオクターブチューニングがずれているということになります。ストラトキャスターとかの場合はサドルの位置を調整することでオクターブチューニングすることができるようになっています。オクターブチューニングのやり方については、最初のうちは分かりにくいと思うのですが、ちょっと考えれば当たり前のことをやっているわけで、12フレットを押さえた音が高すぎる場合、弦の振動している部分=12フレットからサドルまでの長さが短すぎるということなので、サドルをブリッジ側にずらしてやれば良いということが分かります。*4
音律
長さが半分になると1オクターブ上の音が出ることが分かったとおもうのですが、当たり前のことながら、その中間の長さではその中間の音がでます。これを均等に12等分したものが12平均律というものです。*5
つまり、1オクターブの中に12個の音があるわけですね。最後に一応、ピアノの鍵盤とギターのフレット両方で見ておきましょう。
*1 実際には、音は複数の倍音成分をもっており、その差が音色の差を生み出すらしい。倍音についてはそのうち書くかも。
*2 Hzヘルツというのは1秒間に振動する回数のこと。440Hzだと1秒間に440回振動する。すげーな。
*3 クラシックの世界では、今でも決まってなくて指揮者の好みとかによって変わったりするらしい。日本国内のコンサートホールのピアノとかは442Hzが一般的なんだって。
*4 ギターというのは、もともとチューニングが完璧に合う楽器ではないです。12フレットのオクターブを合わせたとしてもその他のフレットが完璧にあうわけではありません。常人はきにならない程度かと思いますが、プロになるとアームとかチョーキングとかで、そこまで合わせるひともいるようです。
*5 ここで言う均等とは隣り合う音の周波数の比率が一定という意味です。
はじめに
このブログは、筆者がこれまで学んできたり、これから学ぶ音楽理論についてまとめていくブログです。
筆者はギタリストなので、基本的にギターを前提としたまとめになるかとは思いますが、対象によっては鍵盤の方がわかりやすかったりする場合もあるので、そのへんは臨機応変にいきたいと思います。
とはいえ、世の中にあるその他音楽ブログの焼き直しになってもしょうがないのでなるべく特色を出せるようにしたいと思います。
で、最初に書いておこうと思うのが、理論を学んでいく上での心構えです。
理論は100%ではない
音楽理論を学んでいくと、「そうだったのか!」って感動することが結構あると思うんです。で、実際に自分の好きな曲をアナライズしてみたり、耳コピに生かそうとすると、合わないところがいろいろ出て来て「おかしい」って思ったり、「音楽理論やっぱり使えねえ」って思ったりするのです。
なので最初に断言しておきます。理論は100%ではありません。理論で説明できないものもあります。また、わざと理論から外すことで面白い曲になる場合もあります。
だからといって、理論が無駄かと言われれば、そうではありません。
逆に言うと大体の部分は基礎的な理論で説明できるので、知っているのといないのとでは効率性や発展性で大きく差が出ると思います。
"Standing on the Shoulder of Giants"
Oasisの4thアルバムのタイトルですが、「我々が遠くまで見渡せるのは偉大なる先人の肩の上に立っているからだ」ということですね。バカにしてはいけません。
例外はある が、無限にあるわけではない
本当に例外だらけだとしたら学ぶ意味はほとんどなくなってしまうのですが、主要な例外にはパターンがあります。安心してください。無限地獄がまっているわけではないです。逆に新たな例外を作り出せれば、それがあなたのオリジナリティになるかもしれません。最終的にはそれを目指したいですね。(とはいえ、音符の組み合わせは有限なわけで、そんな猶予がまだあるのかは知りません。。。)
楽しもう
最後ですが、やっぱり楽しみながら学びたいですよね。音楽を演奏することもそうですが、理論的に分析して、作者の工夫とかを感じること自体を楽しみましょう。